萬屋ドラム教室 "Keep Swing": 2012

2012/09/29

10月臨時休講のお知らせ

ホームページ上でもご案内させて頂いております通り、10月3日〜17日の間、教室を臨時休校させて頂きます。その間も体験レッスンの受付やお問い合わせは通常通りお受けしておりますが、ご返信にお時間を頂く場合もございます。ご了承賜ります様お願い申し上げます。

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2012/09/25

世界は広い!!

Facebook でボストン時代にレッスンを取っていた John Lamkin が Youtube の爆笑動画をシェアしていました。

このドラマーは、私の記憶が正しければ、多分韓国の方で、以前海外の面白映像みたいな番組で見た記憶があります。その時の映像はかなり昔の映像でしたが、今回の映像はわりと最近の物のようです。このスタイルを売りにして、長年やられているのかと思うと脱帽です。


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2012/09/23

Chris Dave @ Billboard Live Tokyo

昨日ビルボードライブ東京でクリス・デイブトリオを見て来ました!

実は先週はブルーノートに Jeff Watts が来ていたし、ビルボードはクリス・デイブの前は Kenny Garette が来ていたりと、今月は大当たりの月でした。しかし時間的、経済的に考えると、そんなにまとめて同じ時期に来られても中々全部は見に行けないので、迷いに迷ったあげく、クリス・デイブを見て来ました。

クリス・デイブと言えば、ケニー・ギャレットのバンドにアルバム Simply Said から加入して、一躍有名になったドラマーです。実はちょうどその当時、私はまだボストンにいました。周りの黒人のジャズドラマーでさえも、クリス・デイブの事を知らなくて、ギャレットのバンドの新しいドラマーは一体誰なんだ!?と騒いでいたのを覚えています。

クリス・デイブは元々はジャズよりも、ゴスペル、R&Bが得意なドラマーで、R&B バンドの Mint Condition 等で演奏していたドラマーです。2000年代に入り、音楽の主流がストレートアヘッドなジャズから大きく変わる転換期に、ケニー・ギャレットも今までとは違ったエッセンスを求めてクリス・デイブを起用したのだと思います。

当時ジャズばかり演奏したり聴いたりしていた私には、クリス・デイブのアイデアやアプローチがとても新鮮で、とにかくカッコいいと感じました。

昨日のライブは、普通のジャズのライブの様に、ソリストを中心に展開していく音楽とは少し違いました。例えばミニマルロックの様に繰り返されるギターとベースのリズムやハーモニーと、クラブ音楽やHip-Hop の様なグルーブに、徐々に変化を加えていき、長い時間をかけて音楽的なテンションを高めていくというアプローチでした。って文章だと何がなんだかさっぱり伝わりませんね _| ̄|○ 音楽雑誌というのは、それを文章で伝えるんだから凄いですね。

見るたびに新鮮でカッコいい音楽性を提示してくれるクリス・デイブ、本当にすばらしライブでした。

クリス・デイブのお薦め参加作はこちら!!

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2012/04/27

GW中のスケジュールのご案内

ゴールデンウィークは下記の通り教室をお休みさせて頂きます。

4月30日(月)〜5月4日(金)

上記の間も体験レッスンのご予約はお受けしていますが、ご返信に通常よりお時間が掛かる場合がございます。予めご了承下さいます様お願い致します。

2012/03/10

ラディックのブラシ L194

ここ10年くらいブラシは Regal Tip の 583R を使っていて、他のブラシを検討した事すらありませんでした。しかし最近 Greg Hutchinson がブラシを Regal Tip からラディックに替えた様で、ラディックのブラシが気になる様になりました。

去年グレッグがクリニックで教室へ来た時に詳しく聞いたら、なんでもラディックのブラシは最近仕様が変わってしまって、オークションで古いモデルを買っていると言う話をしていました。ちょっと詳しい事情はわかりませんが、とりあえず同じモデルの L194 を先日買ってみました。詳しい使用感等は後日改めてご報告します。



2012/03/04

ジャズ講座6:続・変則フォーム

前回からの続きで、 Miles Davis の Steamin' With the Miles Davis Quintet に収録されている Surrey With The Fringe On Top の構成について説明します。

ここで、この曲を構成を見てみましょう。下は The Surrey With The Fringe On Top のドラムパート譜です。実際にレコーディングの時にどのような譜面をメンバーに配っていたのか私に知る由もありませんが、下の譜面で曲の構成を提示する事はできます。


実はこの曲の本来の構成は最後の A が本当は4小節延長された、 AABA 36小節なのです。ポイントは譜面の C (曲の構成の呼び方ではラスト A)の8小節目にある "To
Coda" です。譜面の一番下の段のコーダ(丸に十時のマーク)を見てみると前回説明したキメのパターンを経てブレークに至る8小節のエンディングになっています。

実を言うとこのコーダのエンディングは原曲には無くて、バンドがアレンジして付け足した部分です。そしてこの演奏では、冒頭のテーマからエンディングを追加した構成で演奏していた訳です。それならずーっとこの構成で行くのかと思いきやそうではなかった、と言うのがこの曲でフォームが分からなくなってしまうトリック(?)の種なんです。

この曲は以下のルールで演奏されています。
  1. テーマはコーダへジャンプしてエンディングを演奏する。
  2. 各ソロの最後のコーラスはコーダへジャンプしてエンディングを演奏する。―つまり、複数コーラスソロを演奏する場合は、最後のコーラス以外はエンディングへ行かず、原曲の36小節で演奏する。―
要するに、冒頭のテーマではエンディングを演奏する。その次はマイルスがソロを1コーラスしか吹かないので、1コーラス目が最後のコーラスとなるためエンディングを演奏する。と言う事で、ここまでは2コーラス連続でエンディングが演奏されました。ところが、次のコルトレーンはソロを2コーラス吹くので、最初のコーラスではエンディングに行かずに、本来の曲のフォーム36小節の構成で演奏しています。つまり、全体の3コーラス目で初めて原曲の構成が出て来て、今まで2コーラスとは違った構成になっているのです。

―ここで余談ですが、コルトレーンの1コーラス目のラスト A の8小節目(CDでは4分50秒あたりのところ)でドラマーのフィリー・ジョー・ジョーンズがエンディングにいくフィルインをいれてしまい、ベースのポール・チェンバースもつられてキメに行きかけてしまうのはご愛嬌。歴史に名を残す偉大なプレーヤーだってこの手の間違いはたくさんあるんです(笑)―

そして、この後はコルトレーンは2コーラス目でエンディングを吹いてソロが終わります。次のレッド・ガーランドも2コーラスソロを弾くので、最初のコーラスは36小節、2コーラス目はエンディングを追加した40小節を演奏しています。

以上の様な事は、気づかずに聴いているリスナーの方が大半ではないかと思います。もちろん趣味で楽しく聴く為に、いちいちこういった事が分からなければダメだ!等と言うつもりは毛頭ありません。しかし、理解出来る様になると実際に演奏中に起きている事がより分かる様になるので、こういった事にも興味をもって聴いてると、ジャズをより楽しめるかも様になるかも知れません。

また、ドラマーの皆さんがジャズを練習して他の人とセッション出来る様になろうと考えているのなら、この辺り事は最低限理解しておきたいところです。

2012/03/02

ジャズ講座5:変則フォーム

このジャズ講座シリーズは、最初に大げさな表題を掲げてしまったので今になって少し困り気味ですが、もう少し切りの良いところまで続けます。

私がジャズを始めた頃は、全体的な音楽の流れ、そしてその中でドラマーが何を演奏しているのかを理解出来る様になりたかったので、テーマを何度も聴いて構成を覚えて、その後で各楽器のソロ、ピアノのコンピング、ベースライン、そしてドラムのコンピングを聴く様にしていました。そんな折、私にとって初めてのマイルスである、 "Steamin' With the Miles Davis Quintet" を買いました。一曲目の "Surrey With The Fringe On Top" をフォームを追いながら聴いていると、何度聴いても途中で数が合わなくなって混乱してしまいました。またこの曲では決まった場所にキメが入りますが、その場所も完全には把握できず、イマイチ理解しきらなかった事をよく覚えています。

まず譜面も何も無い状態でテーマを聴いてみると、この曲は大雑把に捉えれば AABA で、A はハイハットでハーフタイムフィール、B はライドシンバルでレギュラータイムで演奏されています。そして最後の A の9小節目から2小節のキメのパターンを3回繰り返して、7小節目の頭から2小節ブレークします。つまり、最後の A は計8小節延長されて16小節になっている事がわかります。

そしてテーマの後マイルスがソロを1コーラス吹きます。構成は冒頭のテーマと全く一緒なので、フォームに関しては完全に把握出来たと一安心です。ところが、その後コルトレーンがソロを2コーラス吹きますが、ここで数が合わなくなってしまいます。

これを聴いて何が起きているが理解出来れば、基本的なジャズの構成はかなり理解出来ていると言っても良いかも知れません。詳しい事は次回説明しますので、まずは曲を何度も聴いてみて下さい。

2012/02/18

ジャズ講座4:ハーフタイムフィール

ジャズ講座の4回目の今回は、ハーフタイムフィールについて説明します。

以下どうでも良い事だと思いながらも、 ハーフタイムフィールは人によって言い方が様々なので、まず最初に本稿で使う用語を明確にしておきます。

ハーフタイムフィールは例えば2ビート、2フィールと言う事もできます。また、去年 Gregory Hutchinson を教室のスタジオへ招いてクリニックを開催した時、グレッグは Two step という言い方をしていました。また、ハーフタイムフィールと対になるレギュラータイムフィールも、4ビート、4フィールと言う事もできるし、もっと簡単に "スイング" でも意味は通じるでしょう。とりあえず、本稿ではハーフタイムとレギュラータイムに用語を統一して話を進めていきます。

ジャズの基本は言うまでもなく4ビートで、それを定義しているのはベースが演奏している4分音符のベースラインです。これは実は重要なところですが、今は話が脱線してしまうので、後日改めて説明します。さらに余談ですが、このベースの4分音符のラインをウォーキングベースと言います。言葉の通り歩く様なフィールという意味です。ハーフタイムフィールとは、ベースが4分音符の半分の2分音符でラインを弾く事を言います。ジャズではテーマを演奏する時にハーフタイムが良く演奏されます。

ハーフタイムのわかりやすい例として、教室で実際にレッスンの時に掛けている曲をご紹介します。
  • John Coltrane のアルバム Soul Trane から Good Baite - これは AABA の曲で A をハーフタイム、B をレギュラータイムで演奏しています。AABA の典型的な演奏の仕方です。
  • Kenny Dorham のアルバム Quiet Kenny から Mack the knife - ABAB のテーマを通してハーフタイムで演奏しています。ABAB の曲はこの曲の様に通してハーフタイムで演奏するか、通してレギュラータイムで演奏する事が多い様に思います。実はこの記事を書くに当たって、A をハーフタイム、B をレギュラータイムで演奏している ABAB の曲を探してみましたが、パッと思いつきませんでした。
YouTube で検索すればどちらも聴く事ができるので、是非聴いてみて下さい。すごく簡単な事なので、聴いてみればすぐに理解出来ると思います。

2012/02/14

ジャズ講座3:曲のフォーム

ドラマーのためのジャズ講座。3回目の今回は前回の補足で曲のフォームについて説明します。

ビバップでよく演奏される曲は、12小節のブルースを除くと、多くの曲が32小節です。その32小節を8小節ずつ4つのセクションに分けて、曲の構成を AABA や ABAB 等のフォームで分類します。ちなみに、前回リードシートを載せた枯れ葉のフォームは AABC です。

これは例えば英語の語順を SVO 等と分類するのと似ていて、実際の演奏には直接関係がない様に感じるかもしれません。しかし、曲をフォームで捉えておくクセがつくと、―まあ抽象的な表現ですが―、ジャズをより理解しやすくなります。

前回お話した通り、ドラマーはメロディーとコードを覚える必要がありません。しかしだからといって、曲の構成も分からずにただビートを叩くだけでは音楽的な演奏をする事ができません。前回からの繰り返しになりますが、とにかくテーマを繰り返して何度も聴きましょう。そしてメロディーと一緒に曲のフォームも覚えて下さい。

以下、思いつくままにいくつかの有名な曲をフォームで分類します。ジャムセッションでも定番の曲ばかりなので、是非実際に聴いて参考にして下さい。

AABA
  • There is no grater love
  • Bye bye blackbird
  • Satin doll
  • I got rhythm
  • On the sunny side of the street
  • Woody 'n' you
  • What is this thing called love
  • Candy
  • Confirmation
ABAB
  • If I were bell
  • I could write a book
  • You are my everything
  • It could happen to you
  • There will never be another you
  • On the green dolphin street
  • All of you
  • Mack the knife
  • Four
12小節のブルース
  • Now's the time
  • Au privave
  • Big foot
  • Blue monk
  • Straight no chaser
  • C jam blues
  • Cool struttin'
変則的なフォームの曲

  • All the things you are - 36小節。AABA だが最後の A が4小節延長されている
  • The surrey with fringe on top - 同上
  • East of the sun - 36小節。ABAB だが最後の B が4小節延長されている 
  • Alone together - 44小節。大雑把に捉えて AABA だが、最初の2回の A が14小節 (8+6)、B が8小節、最後のA が8小節というかなり変則的なフォーム
  • Moment notice -  38小節。 ABAB だが最後の B が14小節 (6+8)。最後の8小節では必ず決めが入るので、ロストが許されない曲。
  • Yes or no - 58小節。 Aが14小節 (8+6)、Bが16小節の AABA
12小節のブルースや32小節の曲だったら、難しいことを考えなくても感覚でなんとかなります。しかし、感覚だけに頼っていると変則フォームの曲をロストせずに演奏するのはかなり難しいでしょう。何度もくどい様ですが、テーマのメロディーとフォームを覚えるまでとにかく何度も何度も聴きましょう。そして、たくさんのCDを聴いて色々な曲を覚えましょう。

2012/02/11

ジャズ講座2:テーマ

ドラマーのためのジャズ講座2回目の今回は、少しずつ実践的な話に入って行きます。

まず最初にお断りしておきます。一口にジャズと言っても、ルイ・アームストロングの20年代から現代までに様々なスタイルがあり、それらを一括りにして説明する事は出来ません。このシリーズでは、ビバップ(ハードバップも含む)と言われる40年代後半から50年代中頃までのジャズを念頭において話を進めていきます。

実際のジャムセッションやライブでは、下の様な譜面を見て演奏する事がほとんどです。ちなみに下は有名なスタンダード「枯れ葉」の譜面です。


この様な譜面をリードシートと言って、リードシートを集めた曲集をフェイクブックと言います。ジャズの演奏は一曲が非常に長いので、たった1ページだけの短い譜面を意外に思う方もいるのではと思います。

上の譜面が何を提示しているかと言うと、テーマと言われる曲のメロディーとコード進行です。通常曲の始めにリードシートのメロディーを1回演奏して、それから各楽器のソロに入り、最後にもう一度メロディーを演奏して終わります。

ソロに入ってから一体何をやっているかと言うと、上のコード進行をずーっと繰り返しているだけです。だからピアノとベースはリードシートのコード進行に沿って、コードで伴奏(コンピング)したりベースラインを作っている訳です。

で、ソリストはと言うと、そのコード進行に沿って即興演奏(インプロビゼーション)しているのです。つまり、ここが重要なポイントですが、ジャズとは簡単に言ってしまえば繰り返される原曲(テーマ)のコード進行に基づいた即興演奏なんです。

メロディーやコードが楽器の演奏に直接は関係ないドラマーの皆さんに、いきなりハーモニー等の音楽理論をしっかり勉強しなくちゃイカン!等と言うつもりはありません。では何をすれば良いかと言えば、まずテーマを口ずさめる様になるまで何度も何度も聴いて下さい。そしてそれが出来る様になったら、一曲を通して聴きながら、頭の中でテーマをずーっと歌い続けて下さい。もしピアノやギターでメロディーを演奏できてしまう人は、もちろん楽器を使って構いません。

この訓練を繰り返して行くうちに、ピアノのコードとベースラインから、テーマのメロディーが聴こえて来る様になれば大成功です。この域に達する事ができれば(ってそんなに大げさな物ではないけど‥)理論としてハーモニーを理解していなくても、感覚としてハーモニーを感じ取れていると言う事が出来ます。

そうなればソリストの後ろでビートをキープしながら、今曲のどこを演奏しているのかが分かる様になります。実を言うと枯れ葉の様な32小節のテーマの場合、大体感覚で曲の頭など構成が分かってしまうでしょう。しかし、少し変則的な小節数の曲や、毎回同じ所でブレークやキメの入る曲の場合は、演奏中に今どこを演奏しているか追えていないとブレークやキメを入れる場所が分からなくなってしまいます。この状態をロスト、または落ちたと言いますが、まずは曲からロストしなくなる事を目標にCDを聴いてみて下さい。

教室のウェブサイトも合わせてよろしくお願いします。


2012/02/04

ドラマーのためのジャズ講座:はじめに

以前から公開している、ドラム初心者の方のための教則的な内容を、こちらのブログに移設する作業を先にやってしまいたいと思いながらも、昔の記事をいじるのでは中々モチベーションがあがらないので、新たなシリーズを始める事にしました。

大げさなタイトルですが、ジャズを全くやった事が無いドラマーの方に、ジャズを演奏するために最低限理解しておきたい事を説明して行きます。

私事になりますが、私がジャズを叩きたいと思ったのは高校生の頃でした。最初ドラムを始めた頃は、その当時流行っていた Guns & Roses 等のコピーバンドをやっていました。しかし周囲の影響もあって、そこから次第にルーツを遡る様になり、Aearo Smith, AC/DC, Led Zeppelin, Rolling Stones, Beatles, Animals 等を聴く様になりました。Rolling Stone, Beatles, Animals を聴いているうちに、更にそのルーツであるCuck Berry, Littel Richard, Ray Charles 等、いわゆるオールディーズと呼ばれている音楽を聴く様になりました。

上記の通りシンプルな音楽ばかり聴いていので、ドラムを始たビギナーの頃から、自己流の耳コピでだいたいなんとかなってきました。しか50年代の録音を聞いた時に、ロックドラムの叩き方では雰囲気やニュアンスを全く表現できない事に衝撃を受けて、一気にオールディーズにのめり込んでしまいました。聴いて行くうちに、この頃の音楽はドラムのビートがジャズの4ビートでスイングしている事に気づき、ジャズを聴く様になりました。更に、その後 Philly Joe Jones を聞いたのが自分にとっては決定的で、レッスンを受けてルーディメンツの練習を始めたり、本格的にドラムを練習する様になりました。

ジャズを聴き始めた当時、私のジャズに関する印象は以下のような物でした。
  • まずテーマと言われる最初のメロディーは聴きやすくて覚えやすい。スタンダードと言われる曲は、どこかで聴いた事がある曲もある。
  • テーマが終わると管楽器(例えばトランペット)が長々とソロを吹く。場合によっては2〜3分。理解しようと思って一生懸命聴くけど、それまでポップロックでせいぜい3〜4分くらいの曲しか聞き慣れていないから、とても集中力が続かず飽きる。
  • 頭がボーッとして来た頃、ようやく最初のソロ(上の例ではトランペット)が終わった。と思ったのもつかの間、すぐに次の楽器(例えばサックス)が同じ様に長〜いソロを吹く。もう次第に意識がもうろうとして来て音楽には全く集中できていない。
  • やっと2番目のソロ(上の例ではサックス)が終わったと思ったら次はピアノ。CDを止めようか迷うけど、なけなしの小遣いで買ったCDだしとりあえず最後まで聴かなきゃ、と我慢。
  • やっと終わった?と思えば今度は、な.な.なんとベースソロ!? 勘弁してくれ〜、もう睡魔に勝てません。
  • うつろうつろしていると、突然トランペットがっ!と思いきや突然ドラムソロ!!一気に目が覚めます。
  • どういう仕組みか分からないけど、短いドラムソロを何回かやったら最初のテーマのメロディーに戻ってお終い。
実際教室でジャズドラムをやりたいと思っている方々と最初にお話してみると、ほとんどの方が私の高校生の頃と同じ様な状態です。もちろん、楽器を演奏しないでリスナーとして楽しむのであれば、「何となく雰囲気が好きだから」でなんら問題ありません。しかし、ジャズを練習して、他の楽器とセッションするためには最低限理解しておきたいポイントがいくつかあります。

そんな事をこれからしばらく説明して行きたいと思っています。また、楽器を一切演奏しないジャズファンの方も、いくつかポイントを理解していると、聴いた時の楽しみが100倍(?)になること請け合いです。

次回以降に乞うご期待!(って掛け声倒れにならない様にがんばります!)

教室のウェブサイトも合わせてよろしくお願いします。

2012/02/01

Mister Rudiments

前々からブログに動画を載せてみたいと思っていて、去年の春頃に Handy Video Recorder Q3HD を買ったものの、ほとんど使わないまま放置していました。このブログを開設したのを機に改めて動画を撮ってみようと思い、Q3HD にもようやく出番が回ってきました。You Tube のアカウントも、同じ頃に開設したものに今回初めて動画をアップしました。まずはとりあえず、テストを兼ねてブログに動画を貼ってみます。

記念すべき動画第一弾はルーディメンツのスネアソロです。N.A.R.D と言うマーチのスネアソロ曲集に入っている曲で、タイトルはずばり "Mister Rudiments" です。

ルーディメンツと言うのは、簡単に言ってしまえばマーチを叩くために必要とされているスネアのテクニックです。音大の打楽器科の入試でも、多くの大学でルーディメンツの基礎打ちやスネアソロが課題になっていて、すべての打楽器奏者にとって最も重要な基礎とされています。

今日アップする動画の曲は、典型的なマーチのスネアソロで、まさにルーディメンツのスネアソロ、と言った感じの曲です。初めて動画を録画してブログにアップすると言う事で気合いが入りすぎて空回りしてしまいました(汗)つまったりしている箇所もあるので、後日取り直して動画は差し替えたいなと思っています。



教室のウェブサイトも是非併せてご覧下さい。
http://www.yrzmusic.com/drums/
N.A.R.D. ドラム・ソロ/ラディック社スネア・ドラム教本

2012/01/30

Kendrick Scott @ PIT INN 新宿

2月4日(土)新宿ピットインに Vicente Archer Trio が出演します。ドラマーは今最も活躍している若手ジャズドラマーの一人、 Kendrick Scott です。去年もちょうど今くらいの時期に XAVIER DAVIS TRIO で来日して、その時にドラムマガジンにインタビューが載ったので、ご存知の方も多いかと思いますが、本当に素晴らしいドラマーです。

ケンドリックは、私がバークリー2年目だった1998年の秋に初めて会いました。その当時、学生が最も憧れて、かつあまりの難解さに悩まされていた、カリスマドラマーの一人に Jeff "Tain" Watts がいます。ジェフ・ワッツの演奏はテクニック的にもとても真似出来る様な物ではありませんが、それだけでなく、3拍フレーズ、5拍フレーズ、メトリックモジューレーションを織り交ぜたアイデアがとても難解で、理解するだけでも必死でした。

ケンドリックはそんなジェフ・ワッツ技を軽々と決めまくっていたので、第一印象からして強烈でした。しかし、体もゴツいし見た目もイカツイので、まあ30歳くらいの人だろうと思っていたら、な、なんと!その当時若干17歳!!本当にぶっ飛びました。

その後トランペットの TERENCE BLANCHARD のバンドに加入して一躍有名になり、一気にトップドラマーへと駆け上がって行きました。去年ピットインで久しぶりに見た時は、あまりの進化に再び度肝を抜かれました。

今回はボストン時代からの相棒であるベーシスト、 ビセンテ・アーチャー がリーダーのバンドなので、息のあった素晴らしい演奏を聴かせてくれる事でしょう。興味のある方是非見に行ってみて下さい。

ピットイン以外でも見る機会はあるので、詳しいツアーの情報はツアーを企画されているの Office Zoo のウェブサイトでご確認下さい。

http://www.zoojazz.com/

教室のウェブサイトも是非併せてご覧下さい。

2012/01/29

ドラム譜の読み方

開設したまま、いきなり更新が滞ってしまうのは避けたいので、頑張って更新していきます。と言っても、これからしばらくは、以前教室のウェブサイトの「メソッド」のコーナーに載せていた内容に多少の加筆修正をしてこちらのブログへ移すという作業が中心になりそうです。

これからこちらのブログで、教則的な内容にも触れていこうと考えているので、この先ドラム譜を載せる事もあるかと思います。今日は初歩の初歩に入る更にその前で、ドラム譜の簡単な読み方を説明します。

ドラム譜もピアノ等の一般楽譜の例に漏れず5線譜を使って書きます。しかしドラムに音階はないので、5線譜を使いどのドラムを演奏するかを指定します。まずはそれを覚えて下さい。

ドラムセットのセッティングでタムやシンバルの数に決まりは無く、人によって違います。当然タムやシンバルの数が多くなればなるほど譜面も複雑になって来るので、とりあえず今はハイハット、スネア、ベースドラムの、最もシンプルな構成で説明します。とりあえずこれらの音符がどの楽器を差しているのかが分かれば、簡単な8ビートの譜面はすぐに読める様になります。



  1. .Hi-Hat (右手):2枚のシンバルを重ね合わせたものです。スタンドにペダルが組み込まれていて、足で踏んで演奏する事もできます。8ビートでは右手で8分音符を叩きます。
  2.  Snare Drum(左手):小太鼓の事です。8ビートでは2・4拍(バックビート)のアクセントを叩きます。
  3. Bass Drum(右足):大太鼓の事です。ペダルを使って右足で演奏します。8ビートでは1・3拍で踏みます。
  4. Hi-Hat / Foot(左足):右手がライドシンバルを叩いている時に、2・4拍(バックビート)でスネアと同時に踏んだり、 記譜法は異なるけど、ハイハットのリズムに微妙なニュアンスを付けたり、と色々な役目がありますが、初心者のうちは意識しなくても良いです。 右手で刻んでいるリズムがルーズにならないように、つま先に重心を掛けてしっかり踏みましょう。
ドラムの記譜法というのは厳密に定められた共通のルールと言うのが無く、出版社や、譜面を作る人、更には使っている譜面作成のソフトによって違って来ます。ここで説明している記譜法は私がバークリーで教わった物です。代表的な譜面作成ソフトである Finale もこの記譜法に則っているので、ある程度は広く認知された記譜法だと思いますが、市販のスコア等でこれとは違った記譜法を見かける事もよくあります。通常は凡例が出ているので、詳しくはその都度確認する様にして下さい。


教室のウェブサイトも是非併せてご覧下さい。

2012/01/24

ブログ開設のご挨拶

今更ながら、改めてブログをやってみようと思っています。

以前もブログの形式で教則コーナーの様な物を運営していた時期がありました。しかし、この手の物は移り変わりが激しくて、当時ブログを開設していたプロバイダーが閉鎖となり、その時にブログも辞めてしまいました。

また、更にその前は Apple の iWeb をつかって教則コーナーを作っていた時期もあり、今も教室のウェブサイトからその当時の物を閲覧出来る様にしてあります。iWeb は GarageBand で作った音源と譜面の Jpeg をセットで載せられたりして、非常に使い勝手に優れたいた反面、記事のカテゴリーが作れない、ガジェットを追加出来ない、更には検索エンジンに引っ掛かりにくい、等々不便な点もたくさんありました。そして、そもそもが MobileMe のサービスを補完する様な位置づけの存在だったので、Apple が iCloud への移行、及びMobileMe の廃止をアナウンスしている今、将来的には使えなくなってしまうだろうという不安もあり、今更 iWeb で新たにブログを開設する気にはなれません。

そんなこんなで色々考えた結果、Google の Blogger を使ってみる事にしました。教室のウェブサイトは Bind というソフトで作っています。このソフトでは、対応しているいくつかのプロバイダーで開設したブログをウェブサイトに組み込む事ができます。その対応プロバイダーリストのトップにあったのが Blogger だったと言う至って簡単な理由です。

また、Google は業界最大手の一つですから、サービスを簡単に打ち切ったりはしないだろうと言う期待も込めています。更に YouTube との親和性も高い様なので、将来的には動画も載せて行きたいと思っています。

ペースを掴むまでは、以前よそに載せていた記事をリメークしたりと言った事が中心になるかも知れませんが、出来るだけこまめに更新出来る様に頑張ります。これからお付き合いの程をよろしくお願いします。

教室のウェブサイトにどのように組み込まれるか、テストを兼ねてまずはご挨拶まで。

教室のウェブサイトも併せてよろしくお願いします。