ビバップでよく演奏される曲は、12小節のブルースを除くと、多くの曲が32小節です。その32小節を8小節ずつ4つのセクションに分けて、曲の構成を AABA や ABAB 等のフォームで分類します。ちなみに、前回リードシートを載せた枯れ葉のフォームは AABC です。
これは例えば英語の語順を SVO 等と分類するのと似ていて、実際の演奏には直接関係がない様に感じるかもしれません。しかし、曲をフォームで捉えておくクセがつくと、―まあ抽象的な表現ですが―、ジャズをより理解しやすくなります。
前回お話した通り、ドラマーはメロディーとコードを覚える必要がありません。しかしだからといって、曲の構成も分からずにただビートを叩くだけでは音楽的な演奏をする事ができません。前回からの繰り返しになりますが、とにかくテーマを繰り返して何度も聴きましょう。そしてメロディーと一緒に曲のフォームも覚えて下さい。
以下、思いつくままにいくつかの有名な曲をフォームで分類します。ジャムセッションでも定番の曲ばかりなので、是非実際に聴いて参考にして下さい。
AABA
- There is no grater love
- Bye bye blackbird
- Satin doll
- I got rhythm
- On the sunny side of the street
- Woody 'n' you
- What is this thing called love
- Candy
- Confirmation
- If I were bell
- I could write a book
- You are my everything
- It could happen to you
- There will never be another you
- On the green dolphin street
- All of you
- Mack the knife
- Four
- Now's the time
- Au privave
- Big foot
- Blue monk
- Straight no chaser
- C jam blues
- Cool struttin'
変則的なフォームの曲
- All the things you are - 36小節。AABA だが最後の A が4小節延長されている
- The surrey with fringe on top - 同上
- East of the sun - 36小節。ABAB だが最後の B が4小節延長されている
- Alone together - 44小節。大雑把に捉えて AABA だが、最初の2回の A が14小節 (8+6)、B が8小節、最後のA が8小節というかなり変則的なフォーム
- Moment notice - 38小節。 ABAB だが最後の B が14小節 (6+8)。最後の8小節では必ず決めが入るので、ロストが許されない曲。
- Yes or no - 58小節。 Aが14小節 (8+6)、Bが16小節の AABA
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